コーヒーを控えるべき理由
パニック障害をお持ちの方だと、コーヒーを控えるべきと聞いたことがあるかもしれません。まずはその理由について、見ていきましょう。
ご存知の通り、コーヒーにはカフェインという成分が含まれています。このカフェインは、アデノシンという脳内物質の働きをストップさせてしまいます。
アデノシンというのは、パニック発作を引き起こすノルアドレナリンという物質の働きにブレーキをかけてくれる物質です。つまり、カフェインは「パニック発作へのブレーキを壊してしまう」のです。
とある研究では、コーヒーを飲んだ後、パニック障害患者の61%がパニック発作に襲われたと報告されています。つまりコーヒーがパニック発作を誘発してしまうのです。
私もコーヒーでパニック発作が起こった
私自身、コーヒーが大好きです。パニック障害を発症する前は、毎日3杯くらいは飲んでいたほど。
コーヒーの香りと味で、心を穏やかにさせられる。適度にリラックスでき、集中力を上げる飲み物として、大好きだったのです。
しかし、最初にパニック発作が発症して以来、少し様子が変わります。コーヒーを飲むと、いつもは落ち着くはずが、なぜか胸の動悸が激しくなってくる。毎回ではないですが、何度か動悸に襲われました。
最初の通院後、医者からカフェイン摂取を控えるように言われました。
私の場合も、確かにカフェインがパニック発作を誘発していたところはあるのでしょう。その後、コーヒーを飲むのは極力控えよう、と考え始めました。
コーヒーが飲みたいならデカフェやカフェインレスに
しかし、それでも私はコーヒーが好き。コーヒーが飲めなくなることは、耐えがたいと言っても過言ではありません。
先ほどの研究では、実はもう一つ報告されていることがあります。それは、デカフェのコーヒーを飲んだ場合にパニック発作を起こした人はほとんどいなかった、ということ。
コーヒーが大好きでどうしても飲みたい、という私と同じような方もいるでしょう。その場合は、デカフェやカフェインレスコーヒーを選ぶようにすれば良いのです。(それでも微量のカフェインが含まれるので、飲み過ぎには注意です)
どうしても飲むならミルク・クリームを入れて少量から
ただし、デカフェのコーヒーが用意できないこともあるでしょう。
どうしてもカフェインを含むコーヒーを飲むしかない場合は、ミルクやクリームを入れるのも手です。ミルクやクリームに含まれる脂肪分が、カフェインの摂取を穏やかにしてくれるからです。あるいはコーヒーではなく、カフェラテを選ぶのも良いかもしれません。
ただし、やはり飲み過ぎには注意です。カフェインへの耐性は個人差が大きいですが、まずは少量から試してみる、くらいが無難でしょう。
お茶にもカフェインが含まれている?
コーヒーがダメなら、お茶にしようと考える方もいると思います。
しかし、紅茶、ウーロン茶、緑茶、玄米茶、ほうじ茶、抹茶などには、コーヒーと同じようにカフェインが含まれています。可能な限り避けるのが無難と言えるでしょう。
同じお茶でも、下記のお茶にはカフェインが含まれないので安心と言えます。
- 麦茶
- コーン茶
- 黒豆茶
- そば茶
- ルイボスティー
パニック障害持ちなら、水分摂取の飲み物としてはカフェインの含まれない水や麦茶が良い、ということですね。極力カフェインには気をつけながら、治療を進めていくのがベストだと思います。
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