うつ症状が重い時は、何をする気にもなれませんよね。普段なら毎日出来ていたはずのことさえ、出来なくなってしまいます。その代表格のひとつが、お風呂に入ること、ではないでしょうか。
お風呂に入る気力がない
私自身、お風呂に入りたくない傾向があります。それも、うつ病とパニック障害の両面でその傾向が出てしまうから厄介です。今回は、うつ病のせいでお風呂に入れない時、についてお話します。
お風呂に入るには、やることが多すぎる
お風呂に入るには、何をしなければならないでしょうか?少し細かく分解して、やることを並べてみました。
- 湯船を洗剤で洗う
- 湯船を洗い流す
- 栓を閉める
- 湯を張る
- タオルと着替えを用意する
- 服を脱ぐ
- 頭を洗う
- 体を洗う
- 湯船につかる
- 湯船から上がる
- 栓を抜いて湯船のお湯を流す
- 体を洗い流す
- タオルで体を拭く
- 着替える
こんな風に分解してみると、まあやることの数が多い・・・。うつ症状が出ている時には、これらが面倒なのです。到底、お風呂に入ろうとは思えないのです。
お風呂は毎日入らなければいけないのか?
「お風呂は毎日入るもの。」これはもはや、日本人の固定概念と言えるでしょう。しかし、本当に毎日入浴しなければいけないのでしょうか?他の国に行けば、日本と同じように湯船に入る習慣はないはずです。
お風呂に入る意味とは?
お風呂に入る意味は、何があるでしょうか?その代表的なメリット・デメリットを並べてみました。
メリット
- 汗や老廃物を洗い流してくれるので清潔
- 代謝が良くなり健康的
- リラックスしてメンタル改善
デメリット
肌の油分を洗い流しすぎてしまい、乾燥肌になる
一般的には、上記のようなことが言われています。どれくらいの頻度で入るべき、という結論は見当たりませんでした。世界的に見ると、どうやら湿度が高い国ほど入浴頻度(シャワーを浴びる頻度)は高く、乾燥している国ほど入浴頻度は低いようです。参考:Survey Shows Regional Differences in Bathing Habits Around the World
また、海外の方々には、日本人のように毎日湯船に浸かって長湯するような習慣はないように思います。ということは、やはりお風呂に入る主目的は、汗や老廃物を洗い流して清潔でいること、でしょう。当たり前の結論ではあります。ただ、それだけのために、毎日お風呂に入る必要が本当にあるのでしょうか?
私の結論:毎日入る必要はない(不潔でない程度に)
どこにも毎日入るべき、という結論は見つけられませんでした。なので、私自身の考えを述べたいと思います。
うつや不安になってまで、無理にお風呂に入る必要はないでしょう。そんなことをしてしまえば、メンタルを悪化させるとしか思えません。お風呂のメリットで挙げたリラックス効果は、うつ症状が出ている時には逆効果でしかないでしょう。
うつ病であると、人と会う予定がさほどない方も少なくないでしょう。人に会う予定があればお風呂に入る、でも良いのかもしれません。先ほど見た通り、お風呂は汗や老廃物を流すもの、なのです。要は、不潔にならないようにしていれば問題ない、のだと思います。
お風呂に入らずとも、清潔でいるために出来ること
例えば、毎日シャワーだけで済ませてしまっても良いでしょう。私の知る限り、海外の方だと、シャワーをさっと浴びて5分だけで済ます方も多いです。身体の汚れを洗い流すだけならば、そんなに頑張って湯を張ってまで湯船に入る必要はないのでしょう。
また、シャワーすら面倒なら、別に浴びなくても良いと思います。汗をかかなかった日なら、さほど問題はないでしょう。寒い季節だったり、外出しない日が続くのであれば、誰かと会うこともない限り2-3日入らなくても問題ないのではないでしょうか。
その代わり、お風呂に入らずとも、濡れタオルやシートで身体を拭くとか、髪の毛だけでも洗面台で洗い流すとか、他の方法で清潔感を保つこともできると思います。
もちろん、湯船でリラックスしたいと思える時は、お風呂に入るのが良いです。そう思えるまでは、無理せず清潔でいられさえすればOKだと言えるのではないでしょうか。
少しずつリラックスする感覚を覚えさせる
お風呂が好きだったのに入れなくなってしまった。そんな方もいるでしょう。お風呂に入れるようになりたいならば、やはり少しずつステップを踏んで、慣れていくことです。お風呂に入るのは面倒ではない、と脳に覚えさせられれば良いはずです。
- 濡れタオルで拭いてサッパリしてみる
- 髪の毛だけ流してスッキリ感を感じてみる
- 湯船には入らずシャワーだけ浴びてみる
- 湯を張って3分だけ入ってみる
- 少しずつ長湯してみる
もっと細かなステップを刻んでも良いでしょう。濡れタオルが面倒なら、乾いたタオルで軽くさっと拭いてみる。頭や体を洗うのが面倒なら、その日に応じてどちらかだけ洗う。あるいはお湯で洗い流すだけでもある程度清潔を保てるはずです。そんな刻み方でも良いと思います。
ひとつ一つの作業に慣れてくれば、お風呂でリラックスする感覚を徐々に取り戻していけるのではないでしょうか。私自身うつ症状が重くなった時に、実践している方法でもあります。ぜひ参考にしてみてくださいね。
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