今回はパニック障害の方はもちろん、その家族や友達の方にも読んで欲しい内容です。パニック障害で一番特徴的な症状といえば、パニック発作でしょう。
パニック発作が起きた時に、周りの対応はどうするべきなのか。私の実体験から、5つの対応方法をご紹介します。
落ち着ける場所へ移動させる
一度パニック発作が起きると、強烈な動悸から、なかなか1人で動けないことが多いです。あなたがそのご家族やお友達であれば、人の少ない落ち着いた場所へ移動させてあげる、家の中であれば寝室で横になってもらう、といったサポートがあると良いです。
私の場合も、人混みの中でパニック発作が出やすい傾向にあります。自力で人混みを避けられる(移動できる)時はまだ良いのですが、一緒にサポートしてもらえると、非常に助かります。
普段の発作と違う様子がないか確認する
まずは症状がパニック発作なのかどうかを確認して下さい。通常のパニック発作なのかどうかは、パニック障害である本人が一番よくわかるはずです。軽く話すことくらいはできるので、普通に聞いてもらえれば大丈夫です。
一般的には、パニック発作は10-30分程度で落ち着くと言われています。そのため、通常は救急車を呼ぶ必要はありません。しかし、本人の様子が以前のパニック発作と異なる、あるいはいくら時間が経っても落ち着かないということがあれば、病院へ連れていく、あるいは救急車を呼ぶことも検討しましょう。
水を渡して薬を飲むように促す
パニック障害の方は、お守り代わりに頓服の薬を持ち歩いていることがあります。いざ発作や不安が強くなった時のために、薬を携帯している場合が多いのです。
「頓服の薬を持ってない?」などと聞いて、持っていれば服用するよう提案してあげて下さい。できれば、一緒にお水を渡してあげると良いでしょう。
話しかけて、息を吐くよう促す
パニック発作時は、息を吸い過ぎている状態(過呼吸)になりがちです。呼吸が荒れていて、息苦しそうであれば、その状態にあると言えるでしょう。ただし、これは酸素不足が原因ではありません。不安などの精神的要因で起こっている症状です。そのため、むしろ息を吐いた方が呼吸は落ち着いていくのです。
パニック発作時の詳しい呼吸法については、こちらの記事もぜひご覧ください。
ゆっくりと息を吐くことを意識して深呼吸するように提案して下さい。吸う時の2倍以上の時間をかけて息を吐く。これを繰り返すだけで良いです。また、別の方法として、積極的に話しかける、ということも有効でしょう。これは、発作が起きている本人に話をさせる、声を出させるのです。声を出すことは、息を吐くことにつながります。だから、質問するような会話をできると更に良いでしょう。
これはパニック障害の本人でもご存知ないことが多いです。ただでさえ息苦しい中で話をさせるのは、一見逆効果に思ってしまうかもしれません。上に書いたような前提からお話ししてサポートして頂けると、非常に助かります。
誰かと話をしていると、自然に呼吸が楽になっていく。これは私自身何度も経験しています。これが分かっていれば、もはや話題は何でも良いのです。とにかく声を出せれば良いのです。私は最近発作が起きた時には、しりとりをしてもらったり、好きな歌を歌ったりしたくらいです。どちらも効果を実感できました。
とにかくゆっくり息を吐いて、呼吸を整えること。これは、パニック障害の本人も周りも、知っておくと良いでしょう。
落ち着くまで隣にいる
パニック発作であれば、時間が経てば自然と落ち着いてきます。それまで隣にいてもらえるだけでも非常に心強いです。1人でないというだけで、安心できて落ち着くのです。私の場合も、発作時はやはり不安が強烈で消えません。1人だと孤独で、発作をより強く感じてしまいます。
そんな中、家族や友人が隣にいてくれると、少しメンタルが安心するのです。通常の発作であれば、長くてもほんの数十分です。どうか少しだけでもそばにいて、背中をさする、手を握るなど、安心させてもらえると助かります。
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